地質事業部

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地質事業部

大竹 重則

【出身大学】新潟大学 理学部地質科学科卒
(現:理学部理学科地質科学プログラム)

J-POWER設計コンサルタントに就職した理由は?

大学で学んだことを活かしたいと思っていたので、最初は「石油開発業界」や「地質コンサルタント業界」などに興味を持ちました。弊社の技術顧問が、大学に来校して会社説明会を開いて懇談してくれたことがきっかけで、弊社を知ることになりました。他の企業の会社説明会では「会社の魅力」や「やりがい」を一方的にアピールしてくる方が多かったのですが、地質の経験豊かな技術顧問は、「過去のダム開発からの教訓」などの「昔話」を淡々としてくれました。

その差がとても新鮮で、弊社に対して、非常に穏やかな雰囲気を感じて、「自分に合っていそうだな」と思いました。学生時代に学んだ地質学を十分に活かすことができる職場であることも、大きな決め手になりました。就活の時から、今の上司に、社内の雰囲気や、入社後にどういう仕事をするのかなどを詳しく教えてもらえたので、入社後のイメージを高めることができました。

現在の仕事内容を教えて下さい

入社から現在まで地質事業部に所属しています。この部署では、ダムの周辺に新たに設備を建設する際に、建設地周辺の地質を調査して、設備を建設しても問題が無いかどうかを調べる、という仕事を行っています。その現場の「地質」を明らかにして、その後の設計に与える影響を詳細に調べる役割です。仕事を頂いたら、まず、「何日間で、どういう調査をするのが最適なのか」計画を立てます。その上で、他の社員と日程を調整しながら、現地に入って「ボーリング調査」などを実施して地表から深い部分にある土などを採取します。現地調査を終了した後、採取した土を会社に持ち帰って、整理して断面図を書いたりして、報告書をまとめるという流れです。

仕事の難しさは?

私の仕事は、非常に細かな地質の情報から大きなスケールの地質の現象を想像・解釈する仕事です。例えば、砂一粒という小さな情報から、「この地域で地滑りが発生したら、どんな状況になるか」など大きな地質の現象を想像し解釈します。細かな地質情報とスケールの大きな解釈の間を埋めるセンスが問われる点が、この仕事の難しいところです。この解釈一つで、その後の設計や建築に大きな影響を及ぼす場合もあります。常に、私の解釈が正しいのか、妥当なのか、という点を問われます。ここに、大きなプレッシャーを感じています。

失敗のご経験はないですか?

失敗の経験は、地質の解釈を誤ってしまい、図面や報告書の修正作業をしなければならなかったことです。上司は厳しく叱責するというよりは、私と何度もじっくりと議論を重ねてくださり、互いが納得する形で、ミスを浮き上がらせ、諭してくれました。大学時代に学んできた地質学を活かして仕事をしているにも関わらず、その知識が不十分だった訳ですから、非常に悔しかったです。でもこの悔しさをバネに、今後は、細かな地質の情報も逃さないようにしようと決意しました。

仕事のやりがいは、どんな点ですか?

調査に行く前には事前調査として既存の地質や地形図などの資料を見て、地形や地質・地質構造の特徴を前もって調べます。ある程度、現場の地質を想定した上で、現地調査をします。その上で実際に現地を歩いて、自分の判読が正しかったのか否か、違っていたならなぜ違っていたのか、を検討します。想定通りの地質が現れることもあれば、想定よりも悪い地盤が現れることもよくあります。自分の想定と合っていた場合は、大きな喜びを感じます。

そして何より、この仕事はインフラを守るという公共性が高い仕事です。社会の役に立っている実感ができ、大きなやりがいを感じます。弊社の場合は、会社の規模が小さいために、その分、一人一人の責任が大きく、私は入社2年目ですが、一人で現場を任されたり、結果を取りまとめたりという役割を任せられています。社会の役に立っているという実感があります。電力は人々の生活になくてはならないものなので、今後も電力の安定供給に一生懸命取り組みたいと思います。

現場調査が多いということですが?

北は北海道から南は北九州まで、入社後の2年間で、10か所以上は出張しています。日本全国、色々な地質があるので、普段見たことが無い地質を見た時はワクワクします。出張中に、現地の電力所の方と懇親会を開く機会も度々あるのですが、非常に明るい雰囲気です。「こういう技術が最近の流行だ」とか「こういったところが地質事業部としてカギになる」などの専門的な話が飛び交います。出張して全国の関係者の方々と交流するのは、楽しく、かつ、非常に勉強になります。

社内の雰囲気はどうですか?

社内の雰囲気は非常に穏やかです。特にうちの部署は雰囲気がよく、非常に働きやすいです。様々な分野に進んだ、大学時代の同期達と話しをすると、皆、「仕事がきつい」とか「大変だ」、「プライベートの時間が想像よりも少ない」などとグチが多いです。でも、私は、休日もしっかりと取れ、登山に出掛けてはその場所の地質を観察したりして楽しんでいます。

プライベートもとても充実していて、恵まれてるなぁと感じています。

今後の目標は?

今後は、「技術士」の資格を取得したいです。この資格があってはじめて、世間から認められますので。その上でお客様にとって、よりよい報告を提供できる様に実力を高めたいです。また、是非、新しいダムをつくる仕事に携わってみたいです。近年、新しいダム開発はほとんどなくなり、既存のダムを維持管理する仕事にシフトしつつあるので、新規のダム開発の計画があれば手を挙げて携わっていきたいなと思います。

学生に一言

弊社に入社すると、J-POWERグループの一員として、様々な業務に携わることが可能です。その中でも、私が所属している「地質事業部」は、「地質学」を学んでいる学生には、非常に魅力的な職場だと断言できます。地質学をダイレクトに仕事に活かせるからです。特に野外での調査がメインになるので、野外での調査をやっている学生にとっては非常に魅 力的だと思います。学生時代に山を歩いて色々な地質を見てきた学生の方は、是非、弊社を志望して下さい。

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